中外製薬

2 製薬技術本部

CMC薬事
CMC Regulatory Affairs

ロシュ社などとグローバル規模で連携し、各国における新薬承認への道のりをリードする

CMC薬事は、製品の品質に関わるCMC(Chemistry, Manufacturing and Control)領域の薬事申請を担当し、臨床試験の開始から販売終了まで、医薬品のライフサイクル全般にグローバルで携わります。

新たな治療薬を待ち望む世界中の患者さんに新薬を速やかに届けるために、研究部門やロシュ社などと緊密に連携し、薬制とサイエンスの最新知識を駆使して、国内外の申請審査対応を行っています。さらに、販売後の製造所の追加や製造方法の変更などへの薬事申請を適切に行うことで、製品の安定供給や、より高品質な医薬品の供給にも寄与しています。

私たちの主な業務は以下の4つです。

1.CMC申請戦略の立案

薬制とサイエンスの最新知識に基づき、どのデータをいつ取得するかなどのプロジェクト計画の策定において薬事視点からの検討を行っています。さらに、研究部門で取得されたデータを基に、医薬品の化学的特性、製造方法、品質管理に関する情報を規制当局に効果的に説明するための申請戦略を立案しています。

2.CMC申請資料の作成・リード

研究部門やロシュ社などの関連部門と緊密に連携し、質の高い申請資料の作成をリードしています。具体的には、製品の開発・製造過程を深く理解し、医薬品の化学的特性、製造方法、品質管理に関してわかりやすく文書化し、規制当局の要求に合致した申請資料の完成に取り組んでいます。さらに、CMC領域の申請資料作成のスケジュール管理を行い、問題が発生した場合にはその対応策を検討しています。

3.規制当局からの照会対応、規制当局との相談・交渉

審査段階では、提出した申請資料に関する規制当局からの照会事項に対して、質問事項への回答や提出した情報への追加説明を行っています。タイムリーかつ適切な照会事項対応を行うことで、スムーズな承認取得に繋げています。また、申請資料の内容や提出タイミングなどについては、申請前や審査中に適宜、規制当局と相談・交渉を行っています。

4.申請資料の信頼性保証

申請資料に対する信頼性の保証は、規制当局からの迅速な承認取得に不可欠であり、製品の品質、安全性、有効性を保証する上でも重要な役割を果たします。そのため、申請資料とその根拠資料の整合性を厳密に確認し、規制当局に提出する申請資料の信頼性を確保しています。

CMC薬事では、薬学・理学・工学などの幅広い専門知識、国内外の薬制に関する知識、英語によるコミュニケーション、テクニカルライティング、ロジカルライティング、プロジェクトマネジメント、そしてファシリテーションといった、さまざまなスキルを活かす機会が豊富にあります。

私たちは、病気と闘う世界中の患者さんのために、社内外のステークホルダーと緊密に連携し、多様なバックグラウンドを持つメンバーと協働し、自社製品の迅速な承認取得と価値最大化に日々取り組んでいます。

サイエンスが好きで、新しいことを積極的に学ぶ姿勢がある方、周囲と良好なコミュニケーションを取りながらリーダーシップを発揮し、イノベーションに積極的に挑戦できる方の入社をお待ちしています。互いに高め合い、世界中の患者さんに新薬を迅速に届ける喜びを分かち合いましょう。

Member's Voice

小野寺 彩Onodera-Sayaka

生命理工学院 生命理工学系 修了
2020年入社

承認という大きなゴールに向かって協働する。
多角的な視点を養いCMC薬事のエキスパートに

現在の仕事・自身の役割は?

ロシュ社が開発したバイオ医薬品について、品質に関する領域の国内申請業務を担当しています。医薬品の開発段階で必要となる薬事申請や、新薬の製造販売承認申請のほか、販売後の製品の変更に関する薬事申請において、申請資料の準備や規制当局対応を行い、薬事承認を取得します。これにより、革新的な医薬品の速やかな上市、そして販売後の医薬品の安定供給や、より高品質な医薬品の供給に貢献しています。

具体的にどのような研究を?

申請準備においては、申請までのタイムラインの策定や、申請戦略の立案、そして申請資料の作成を行っています。必要に応じて、規制当局への相談も実施しています。また、審査段階では、規制当局からの照会事項への対応があります。円滑な審査のため、社内の研究部やロシュ社と緊密に連携し、短期間で回答することに努めています。特に新薬の申請では、申請資料のボリュームが多いため、一つの製品をチームで担当し、担当分けをして業務を進めています。

やりがいやおもしろさは?

CMC薬事は医薬品の開発初期から販売後にわたって、ライフサイクル全般に貢献できる仕事です。患者さんに薬を届けるためには、薬事承認が必須であり、承認という大きなゴールに向かって周りの人と協働し、無事に承認が得られたときの達成感や喜びはとても大きなものです。また、ロシュ社との連携を通して、グローバルで通用する考え方を身につけられるのは、自分の成長にもつながり、貴重な機会だと感じています。

職場環境の特徴や魅力は?

リモートワークを活用しながら、コミュニケーション活性化のための出社勤務もあり、効率的に働くことができます。多種多様なバックグラウンドを持つ部員が助け合い、業務を完遂していく風土があり、非常に働きやすいです。何か困ったことがあれば周りのメンバーがサポートしてくれます。何でも質問できる職場の雰囲気があり、皆優しく教えてれるので、どんどん知識を吸収できる環境にあると思います。

将来の目標は?

現在担当している国内の申請業務に加えて、グローバル申請にも携わり、多くの知識や経験を得て、CMC薬事のエキスパートになることが目標です。薬制の知識だけでなく、科学的知見を広げ、多角的な視点を養っていきたいです。現在はチームメンバーとして業務に携わる場面が多いですが、今後はリーダーとしてチームを引っ張り、製品の申請業務を推進できるようになりたいと考えています。